おじいちゃん

おじいちゃんは、酒が好きだった。

煙草も、よく吸ってたっけ。

酒も煙草も、一番安いやつだった。

おじいちゃんは、小さいころおじいちゃんのお母さんと離れたんだって。

離れて、親戚の家で育ったんだって。

おじいちゃんのお母さんは再婚したから

おじいちゃんを連れて行くことができなかったんだって。

寂しかっただろうね。その頃のおじいちゃん。

おじいちゃんが写真を見せてくれたんだ。

おじいちゃんのお母さんの写真。

着物を着たその女性は厳しい顔をしていた。

90年大事に大事にしまっていたんだね。

おじいちゃんの大好きな大好きなお母さんの写真。

わたしはおじいちゃんと過ごした日々は

とても楽しくて幸せだった。

おじいちゃんが口笛を吹きながら

作業する姿が好きだった。

ほうきを作ったり

ロープを作ったり

わらじを作ったり

色んなものを作っていたね。

わたしが何かしら家の手伝いをしていると

にこやかに眺めていたね。

そんなおじいちゃんが好きだった。

わたしが小さいころ

お風呂で昔話聞かせてくれたね。

毎日楽しみにしていたな。

小さかった頃のおじいちゃん

さみしかったと思う。

90年たってどうだったかな。

わたしはおじいちゃんといて

楽しかったし幸せだった。

おじいちゃんもそうだったかな。

わたしの子どもが生まれた時に

おじいちゃん天国へ旅立ったね。

おじいちゃんのお母さん

おじいちゃんを手放すのは、とてもつらかったと思う。

毎日誰にも見えないところで泣いていたと思う。

連れていきたくても、周りが許さなかったんだと思う。

だから、厳しい顔だったのかも。

だから、写真を持たせたんだ。

親になって、なんとなくそう思うんだ。

おじいちゃん

大好きなお母さんに会えたかな。

強く抱きしめてもらえたかな。

思い出の中のおじいちゃん

10年過ぎても笑顔が消えないよ。

ありがとう。

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